「当世結婚事情」
第2回は、マッチングアプリと結婚相談所について考えてみます。
豊富な人生経験を持つカウンセラーからのアドバイスにご期待ください。
第1回は、当世の結婚事情について結婚相談所の役割を考えてみましたが、今回は知られているようで、知られていない結婚相談所におけるマッチングアプリの役割について考えて見ます。
年齢、住所、収入、趣味、写真、学歴、相性などから自分の希望にかなうお相手を瞬時に見つけ出してくれるのは、世に言うマッチングアプリのおかげです。マッチングアプリとは、コンピューターを通じてお相手を選別し、出会いを演出するシステムだと言えるでしょう。
マッチングアプリは、いわゆる出会い系サイトや婚活サイトから、AIを使ってまじめに結婚相手を選び出す結婚相談所サイトまで多種多様な目的のために使われます。出会いやマッチングだけを目的とし、それだけで完結するマッチングアプリと、最終目的は結婚であって、マッチングアプリは単なる手段とする結婚相談所とでは、同じマッチングアプリとは言え、その目的によって完全に区別されるべきものです。むしろ、結婚相談所ではその後、二人が成婚にいたるかどうかがもっとも重視され、改良が加えられるからです。
出会い系サイトでは、免許証のコピーで年齢確認をするぐらいで簡単に会員になれますし、会って気に入らなければそれまでの話です。結婚相談所では住民票、卒業証明書、独身証明書、年収証明書などの書類で身元の確認をしたうえで、さらに相談所との面接を経て本人の好みや個別の事情を聞き取ります。その上でマッチングアプリにより6万人の会員(IBJ/2019年)からベストマッチを探し出します。それだけお見合いやお付き合いを含め、相談所は親身になって必要な情報を提供し、当然高い成婚率も誇ります。
近々、AIを使ったより精度の高いマッチングアプリが提供されることになっており、今後ますます楽しみです。